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コントラストを強くする描画モード【ソフトライト・オーバーレイ・ハードライト・リニアライト・ビビッドライト・ピンライト・ハードミックス】の計算式の紹介
上の表を見てください。よく使う描画モードをまとめた図です。
縦の列が明るくする描画モード、暗くする描画モード、コントラストを強くする描画モードで上にいくほど画面に与える変化が大きい描画モードです。
横に並んだ描画モードは同等の強さの描画モードと言えます。
下の6つの描画モードについては特殊な描画モードなので、その関係性からはハズれます。
次は、コントラストを強くする描画モードの計算式について紹介していきます!
オーバーレイ(コントラストを強くする描画モード)
①基本色の値の割合が0.5より小さい場合…
結果色=2×基本色×合成色
②基本色の値の割合が0.5より大きい場合…
結果色=1-2×(1-基本色)×(1-合成色)
計算式を見るに…
基本色が0.5より小さい時は乗算に
基本色が0.5より大きいときはスクリーンの処理をしています。
オーバーレイは、基本色が暗いところはより暗く、基本色が明るいところはより明るくする特徴があります。つまり絵的にはコントラストが強くなり、鮮やかな印象になります。
基本色が黒と白の場合両方活かされます。そしてRGBの値が中間の128で無効化されます。
オーバーレイは合成する側、される側を意識して、使う必要があります。
オーバーレイはあくまで合成される側、基本色を見て計算するというところに注意が必要です。
オーバーレイは基本色の白と黒を活かすという特徴があるので、
モノクロ画像の陰影を活かして、フィルターのように中間値に色を重ねることができます。
ハードライト(コントラストを強くする描画モード)
①合成色の値の割合が0.5より小さい場合…
結果色=2×基本色×合成色
②合成色の値の割合が0.5より大きい場合…
結果色=1-2×(1-基本色)×(1-合成色)
オーバーレイとハードライトの違いは、基本色の中間値でスクリーンと乗算を使い分けているのが
オーバーレイであるのに対し、合成色の中間値でスクリーンと乗算を使い分けているのがハードライトです。条件が基本色の値で見るか合成色の値で見るかの違いで、画面に与える変化の強さはスクリーンと乗算と同等です。
リニアライト(コントラストを強くする描画モード)
①合成色の値の割合が0.5より小さい場合…
結果色=基本色+2×(合成色-0.5)
②合成色の値の割合が0.5より大きい場合…
結果色=基本色+2×合成色-1
ビビッドライト(コントラストを強くする描画モード)
①合成色の値の割合が0.5より小さい場合…
結果色=1-(1-基本色)÷(2×合成色)
②合成色の値の割合が0.5より大きい場合…
結果色=基本色÷(1-2×(合成色-0.5))
リニアライトは
合成色が0.5より小さい時は焼き込みリニアに
合成色が0.5より大きい時は加算(覆い焼きリニア)の処理をしています。
ビビッドライトは
合成色が0.5より小さい時は焼き込みカラーに
合成色が0.5より大きい時は覆い焼きカラーの処理をしています。
オーバーレイとハードライト<リニアライト<ビビッドライト と順番に合成による効果が強くなります。共通して暗いところはより暗く、明るいところはより明るくする特徴があります。
ソフトライト(コントラストを強くする描画モード)
①合成色の値の割合が0.5より小さい場合…
結果色=2×基本色×合成色+基本色2×(1-2×合成色)
②合成色の値の割合が0.5より大きい場合…
結果色=2×基本色×(1-合成色)+√基本色×(2×合成色-1)
計算式は紹介した描画モードの中でも最も複雑です。ただし全く難しく考える必要はありません。
計算式の通り合成色の中間値を基準にしているのは、ハードライトと同じですが、
見える効果としてはオーバーレイによく似た効果です。
明るいところはより明るく、暗いところはより暗くなるコントラストを強める描画モードですが、
オーバーレイと比べて効果が弱くなります。
「少しだけコントラストが上がる」描画モードと覚えるとよいでしょう。
ピンライト(コントラストを強くする描画モード)
①合成色の値の割合が0.5より小さい場合…
結果色(R)=min{ 基本色(R),2×合成色(R)}
結果色(G)=min{ 基本色(G),2×合成色(G)}
結果色(B)=min{ 基本色(B),2×合成色(B)}
②合成色の値の割合が0.5より大きい場合…
結果色(R)=max{ 基本色(R),2×(合成色(R)-0.5)}
結果色(G)=max{ 基本色(G),2×(合成色(G)-0.5)}
結果色(B)=max{ 基本色(B),2×(合成色(B)-0.5)}
ピンライトは合成色が0.5より小さい場合は比較(暗)の処理、
合成色が0.5より大きい場合は比較(明)の処理をしています。
比較(明)と比較(暗)の処理を使い分けています。
なので比較系の描画モードなので、ピンライトで同じ写真を重ねても変化がありません。
合成色の白と黒は両方活かされ、中間値が無効化されます。コントラストを強くする描画モードの特徴が出ています。ピンライトは比較系の描画モードなので、合成結果を予想することが難しい描画モードです。
ハードミックス(コントラストを強くする描画モード)
結果色(R,G,B)= 基本色(R,G,B)+合成色(R,G,B)
①結果色≧255の場合、255
②結果色<255の場合、0
なので結果色のRGBには255か0のどちらかです。
合成色のRGB各チャンネルの値を基本色のRGB値に足し算して
合計が255以上のチャンネルは、255になり、合計が 255 未満のチャンネルは、0になります。
これにより、
色の種類は「黒、白、赤、緑、青、黄色、マゼンタ、シアン」の8色に単純化されます。
合成色の黒と白は両方活かされ、コントラストを上げる効果が極端に強いイメージです。
ピンライトもハードミックスも特殊な描画モードなので
なかなか使うことがないかもしれません。
やはり画面に与える変化が大きいものや特殊な計算がされて
結果色が予想できないような描画モードは使用頻度は低いです。
After Effectsの全描画モードの種類と考え方
描画モード①明るくする描画モードの計算式
描画モード②暗くする描画モードの計算式
描画モード③コントラストを強くする描画モードの計算式
描画モード④色を反転させる描画モードの計算式
描画モード⑤色相・彩度・輝度を使う描画モード
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